モスバーガーがFC店舗の閉店ラッシュ!?「美味しい」だけでは生き残れない成熟した外食業界を分析
もくじ
なぜこんなに閉店が?それには業績だけでないオーナーの高齢化も関係が
成熟した外食業界だからこそ、重要なのは〈打ち出し方〉や〈話題性〉でどうアピールしていくか!
モスバーガーのフランチャイズはどんな感じ?新規加盟の条件は?
ざっくりいうと
・モスバーガーが閉店ラッシュ!この6年間で1285店舗のうち、約5分の1にあたる251店舗が閉店。
・オーナーの高齢化による後継者がいなくて廃業という理由と、マクドナルドやケンタッキーとの競争力低下が主な理由と分析
・商品の打ち出し方、商品戦略、ネーミング、話題性が、美味しいが当たり前になった成熟した外食業界において非常に大事。
モスバーガーが閉店ラッシュ!?その理由を分析してみた
林:モスバーガーのフランチャイズ、閉店ラッシュが止まらない!
竹村:はい、これは大きなニュースになっているという訳ではないんですよ。
佐藤昌司さんという外食の評論家がいるんですよ。これまでも外食に関する詳しい記事を出している方ですが、最近YouTubeを始められたのですよ。それが結構、面白くって。
林:へぇー。
竹村:結構な頻度で発信してるんですよ。ビジネス的に参考になるものもあれば、いろんな外食チェーンに食べに行って、美味しいだけじゃなく分析が素晴らしいんですね。どこかの記事を紹介するのではなく、自分できちんと調べられています。
林:サムネイルを見ても面白そうなのがいくつかありますね。「大戸屋乗っ取りの危機」とか「大量閉店するジョイフルでランチを食べてみた」とか、ちょっと我々と扱っているテーマも似ていますね(笑)
竹村:そうそう。そしてどこかの記事を紹介するだけではなく、自分で調べているんですよね。
6年間で約5分の1のモスバーガーが閉店!
竹村:今回のモスバーガーについてですが、たしかにモスバーガーって調子が良さそうではなさそうじゃないですか。ここんところ、マクドナルドにずいぶん差をつけられているなぁ、という印象があると思うけど。
林:以前はマクドナルドよりもモスバーガーの方がイケてるイメージあったのにね~。それが、「1年間で34店舗が閉店、6年前と比べて134店舗減少している」と、佐藤さんの記事には書かれていますね。
竹村:モスバーガーは今(2020年6月17日時点)1285店舗らしいんですよ。これがすでに34店舗減っている。でも、今でも新たにモスバーガーをやる人はいるから、増えてもいるわけじゃないですか。それを、6年前と比べるとこの記事にある通り、134店舗減っているわけですよ。1285店舗だから一割近く減っている。でも、実際の閉店は251店舗あるそうです。
林:なるほど、新規開店を差し引いているということね。
竹村:そうそう。新規開店を差し引いているから全店舗数は134店舗減っているけど、実際の閉店数は251店舗なので結構な数ですよね。
林:1285店舗で34店舗減ったと聞くと、「まあしょうがないでしょ」って思ったけど、1285店舗で純粋に閉店したのは251店舗といったら、5分の1の確率ってことでしょ!?
竹村:そうそう。結局この5年間、マクドナルドは非常に調子が良いんですよ。ちょうど、マクドナルドも鶏肉の偽造事件た異物混入事件などで叩かれたのが6~7年前でしょ?そこからマクドナルドがどんどん良くなっていって、モスバーガーが徐々に業績が悪化しているんだよね。
林:僕のイメージではモスバーガーは安心・安全のブランドで、FCやるとしたらそこまで儲からないかもしれないけど手堅いイメージがある中で、1285店舗のうち251店舗がこの6年間でなくなるということは、自分がFC加盟したら5分の1の確率で閉店しないといけないってことじゃん。武田塾で考えたら、撤退確率5分の1ってビビるよね。(笑)
なぜこんなに閉店が?それには業績だけでないオーナーの高齢化も関係が
竹村:単純に業績が悪化したから閉めているという理由だけでもないってのもあり、一番大きいのはオーナーの高齢者問題もあります。
林:なるほどね。そこそこ黒字だけど、後継者がいなくて廃業ということだね。
竹村:うん。モスバーガーは自分で入っている人も結構いるんですよ。
林:それを聞いてもさ、結局人を雇って経営するほどの利益は出ないということだよね。
竹村:そう、それで廃業するということですね。結局40年も続いているフランチャイズなので、そういうこともあると思う。ただ、今回の佐藤昌司さんのYouTubeチャンネルを見ると、それだけではないとさらに突っ込んでいるんですよ!
モスバーガーを分析して見えてきた〈話題性〉の課題
竹村:佐藤さんの結論でいうと、美味しいとかいう味や素材が優れているというのは、もう当たり前になっちゃっているというんですね。モスバーガーは「美味しい」というのが売りだったんですよね、マクドナルドに比べて「美味しい」。「美味しい」が当たり前になってしまって、やっぱり「打ち出し方」という言い方を佐藤さんはしているけど、マクドナルドやケンタッキーも打ち出し方が上手になってきてて。結局、打ち出し方(プロモーション)で負けていると。
林:なるほどねぇ~。
竹村:美味しいのは当たり前でそれをどう打ち出すか?ということによって話題性があって、そこがマクドナルドやケンタッキーが上手なんだよねって言われると、確かにその通りなんですよね。
佐藤さんが書いているのは2つあって、マクドナルド総選挙ってあったよね。くだらないけど、マックとマクドどっちの呼び名がいいかとかさ、結構話題になったんですよ。で、そういうのを見てかどうかはわからないけど、モスバーガーもそのあとモスジャパンプライドというのをやっているんですけど、知らないですよね。
林:うん、知らない。
竹村:総選挙みたいな。全然話題にならなかったということですよ。
あと、ライスバーガーってあるじゃないですか。これはモスが元祖ですよね。
林:あれマクドナルドで始まった!!
竹村:バンズの代わりにご飯を使うというのは、もともとはモスのライスバーガーは大昔からあるんだけど、それをマクドナルドがごはんてりやき、ごはんベーコンレタス、ごはんチキンフィレオ、これで最近話題をさらっているんですよ。これはそう言われると、打ち出し方だなぁ~と思うわけですよ。
美味しいというだけではダメ。ただ僕の考えでは、モスは今でもどなたかがオーナーをやめるんだったらその店舗を引き取るのは堅いと思う。で、そこそこ食べていけるくらいのファンはついているのでね。モスバーガーはすごい業態だと思うし、ただ食べていくだけならモスバーガー1店舗だけで可能だと思いますよ。
成熟した外食業界だからこそ、重要なのは〈打ち出し方〉や〈話題性〉でどうアピールしていくか!
竹村:でも、マクドナルドやケンタッキーを伍して競争していく力は今はないと思う。これを変えていくには商品戦略が大事だと思うんだよね~。ケンタッキーだって、社長が変わったわけでも何でもないからね、商品戦略の打ち出し方の部門に腕利きの方が入って変わったわけですよ。
吉野家もそうだよね。牛丼の新サイズの超特盛と小盛りがヒットしたんですよね。小盛りがヒットするのは後付けでわかる気がするの。だってライザップと組んで健康志向みたいになっていたからさ。一方で超特盛というのは、佐藤さんの分析によると、名前がいいんだよねと。超大盛りとかだとダメだと。
林:特大盛りといった平凡な言葉だったらこれほど売れていなかったと思う、ということなのね。なるほど。
竹村:それだけ、この一文字で変わってくる。確かに、そういうのってあるんですよね。いま、外食はそういう時代になっているんだと思いますね。
竹村:大昔、電気製品も同じような事態になった時があった。同じものがどんどん性能が良くなってしまったから、もうみんな性能では選ばなくなっちゃって、性能がいいのは当たり前。だから、何十年か前にコピーライターが脚光を浴びたわけですよ。宣伝文句で売り上げが変わる。テレビなんてどれも同じだった。昔はみんなが持っていなかったから買ったけど、やっぱりどのテレビを買うかというときに宣伝文句だけで選ぶイメージだよね。
そういう感じに外食というのはそこまで成熟したと思う。美味しさ・素材の良さをどうアピールするかが大事だよ、ということで今回は佐藤昌司さんの動画・記事になるほどなぁと、納得しました。
モスバーガーのフランチャイズはどんな感じ?新規加盟の条件は?
今回の動画では、モスバーガーが閉店ラッシュという話題を取り上げて見ていきました。
モスバーガーのフランチャイズはどのような形態なのでしょうか?
調べてみたところ、公式HPにはこのように書かれています。
【条件】-----------
・モスバーガー事業の積極的な展開を検討する法人または個人事業主の方
・法人の場合は過去3期間において利益計上できていること
・他のハンバーガーチェーンの経営をしていないこと
※ モスバーガーを経営されるにあたりまして、店舗専従者として2名の人員が必要となります。
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また、契約期間は【5年】とのことで、募集地区は首都圏、関西だそうです。
フランチャイズの加盟はよく見極めることが大切
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