フランチャイズ相談所

フランチャイズと独占禁止法の考え方、本部との関係性について解説

フランチャイズと独占禁止法の考え方、本部との関係性について解説

フランチャイズでの起業は比較的安全に起業することが可能なうえ、本部からのサポートもあって経営を成功させやすいという利点があります。しかし、フランチャイズ特有の問題もあります。それは、フランチャイズ契約による本部と加盟店の関係性です。フランチャイズを考えている方の中には、どのフランチャイズ本部を利用するか迷っている方も多く、大なり小なりフランチャイズ本部との関係性に不安を抱えています。 不当にも多額のロイヤリティや加盟金が徴収されないか、営業方針をきつく制限されないかなど、さまざまなことが危惧されるでしょう。しかし、フランチャイズでは独占禁止法に基づいて、本部と加盟店が円滑で良き関係となるようにガイドラインを制定しています。ここでは、独占禁止法とはそもそも何か、本部と加盟店のあるべき関係性、フランチャイズでの独占禁止法の考え方などをご紹介していきます。

市場における独占禁止法とは

独占禁止法とは、市場経済の基本的なルールを定めた法律で、公正取引委員会によって判断が下されます。公正取引委員会とは市場経済の基本ルールの遵守を行う、内閣府に属する国の行政機関です。この公正取引委員会は公正で自由な市場競争の促進を図って、独占禁止法に反する行為を監視しています。 そもそも、市場とは売り手と買い手による商品等の売買が自由に行われる場のことをいいます。市場も単一ではなく、売り物によって市場は細分化され、スマホならスマホ市場、車なら自動車市場などさまざま存在します。売り手が自身の利益のために価格競争や商品開発などによる戦略を繰り広げることで、市場は活発化していきます。市場の活発化によって買い手である消費者は安く商品を入手できたり、技術が向上します。このように、市場競争によって市場全体が発展することが市場経済最大の利点となっています。 しかし、1社が特定の市場を独占したり、数社が手を組んで価格の統一化などを行うと、市場は拮抗して衰えてしまいます。これらを「独占」や「カルテル」といい、買い手にとっても市場全体にとっても非常に好ましくない状態です。そんな状態に陥ってしまったとき、独占禁止法に基づいて公正取引委員会が監視と指導を行います。独占禁止法は市場の停滞を防ぐために設けらた法律で多岐にわたる項目が設定されています。

フランチャイズ本部と加盟店の関係性

フランチャイズでは本部と加盟店登録することで起業できます。利用者にとって加盟店は本部の支店のような存在となります。そして、加盟店も本部の支店のように本部の商品の取り揃えや本部の方針に沿った経営を行います。しかし、厳密には加盟店は本部の支店ではありません。たしかに、外面的に加盟店は本部の支店のような形態ですが、加盟店のオーナーは法律上、事業主の扱いです。加盟店と支店は法律的に大きく異なるのです。 支店は本部に属するため、支店の経営方針等は本部に決定権があります。しかし、加盟店は支店とは異なるため、本部が全決定権を有しません。加盟店は本部に完全に属すのではなく、本部と契約で結ばれた本部の顧客のような立ち位置となっています。ただ、最初に行う加盟店登録によってある程度の制約が課されます。原則自由な経営が保障されているものの、フランチャイズ契約によって経営に制限が課され、どこまで制限されてどこから自由か不明瞭になりやすくなっています。 そこで、フランチャイズでは独占禁止法に基づいたガイドラインを制定しています。加盟店は本部の顧客のような関係性にあるため、独占禁止法が適用されるのです。この独占禁止法の適用によって、本部が加盟店に不当な扱いを行うのを防いでいます。つまり、独占禁止法は加盟店のオーナーを守るために適用されているのです。ガイドラインでは、特に、「ぎまん的顧客誘引」、「優越的地位の濫用」、「抱き合わせ販売や拘束条件付取引」の項目で、独占禁止法に基づき本部と加盟店のあるべき関係を定めています。

「FCの加盟店と直営店の違いとは?また双方のメリット、デメリットについて紹介」はこちら

フランチャイズにおける独占禁止法

独占禁止法でフランチャイズに関わる項目は「ぎまん的顧客誘引」、「優越的地位の濫用」、「抱き合わせ販売等の拘束条件付取引」の主に3つです。以下に3つの説明と抵触する例を紹介していきます。

ぎまん的顧客誘引

独占禁止法では、偽りや誇張した情報による客引きを禁止しています。一般の市場では、実際よりも効果や効能があると宣伝したり、嘘の情報を記載したりして商品の購入を促したりすると、ぎまん的顧客誘引に抵触することになります。 フランチャイズでは、加盟店のオーナーを希望する方に合理性に欠いた予想売上の算定をしたり、ロイヤリティ等の金額をオープンアカウント等を用いて仮想的に提言したりすると抵触することとなります。また、非客観的な基準による競合会社との比較とそれに伴う自社の疑似的な優越性の公表、解約金の非提示なども抵触します。このぎまん的顧客誘引の禁止によって、加盟店のオーナー希望者に虚偽の情報が伝わることを防いでいます。

優越的地位の濫用

優越的地位の濫用とは、取引上の優越的な関係を利用し、正常な商慣習に照らし不当に不利益を与える行為のことをいい、独占禁止法ではこれを禁止しています。一般の市場では、上位の立場を利用した購入などの強制、取引の対価の一方的決定、不当な返品などが優越的地位の濫用に抵触します。 フランチャイズでは、返品を認めない商品の仕入れの強制や、契約した後に契約内容を変更すること、契約終了後に度を超えて競業を禁止したりする行為が抵触対象となっています。この他にも、取り扱い商品の制限や販売方法の制限、解約権を与えない過度に高額な解約金なども抵触対象です。ただ、業種特有の形態や特徴なども加味され、業種によっては上記を行ってもある程度の範囲なら許容されることもあります。たとえば、ブランド力保持を目的とした取り扱い商品の制限などです。

抱合わせ販売等

抱き合わせ販売とは商品や原材料などの業者を指定することを際指し、拘束条件取引とは再販売価格などを拘束した取引を行うことを指します。フランチャイズでも独占禁止法に基づいて、これらを禁止しています。ただ、マスメリットによるコストダウンやノウハウ形成の一環などを目的とした合理的要因があれば、ある程度許容されます。

フランチャイズにおける独占禁止法まとめ

独占禁止法は市場の活発化を目的とした法律で売り手と買い手の間に適用されます。フランチャイズ加盟店は支店とは異なり、法律上、本部に直属しない事業主の扱いです。つまり、加盟店は本部の顧客に近い立ち位置にあります。そのため、両者の関係性には独占禁止法が適用されます。フランチャイズのガイドラインでは、独占禁止法に基づいて、「ぎまん的顧客誘引」、「優越的地位の濫用」、「抱き合わせ販売や拘束条件付取引」の主に3つから、本部と加盟店のあるべき関係性を規定し、加盟店オーナー及びフランチャイズ全体の保護を行っています。

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