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名板貸しとは?フランチャイズとの違いや問われる責任について解説

名板貸しとは?フランチャイズとの違いや問われる責任について解説

名板貸しは、よく「フランチャイズ」と比較して扱われますが、実のところ両者は似ているようで異なる経営システムです。そこで今回は、「フランチャイズビジネス」と「名板貸し」それぞれの特徴を踏まえた上で、その違いについて理解していきましょう。またメリット、デメリットや、問われる責任についてもわかりやすくご説明しますので、実際に独立してビジネスを始めようとしている方は参考にしてみてください。

フランチャイズと名板貸し

電球とパネル

大きな会社に数十年雇用者として働くのではなく、転職したり自ら独立して新しい事業を興そうという起業傾向が近年顕著になってきましたね。そんな中、個人で一から全て事業を始めるのではなく、大手企業や知名度のある会社のサポートを得て、オーナーとなる働き方、「フランチャイズビジネス」という言葉を耳にしたことがある人も多いと思います。

その一方で、一般的にはあまり馴染みのない言葉かと思いますが、「名板貸し(ないたがし)」というビジネスシステムもあるのです。

両者の違いについて学ぶ前に、まずはそれぞれの意味・定義についてしっかり把握しておきましょう。

フランチャイズビジネスの定義とは?

一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会によると、

「フランチャイズとは、事業者が他の事業者との間に契約を結び、自己の商標、サービスマーク、トレード・ネーム、その他営業の象徴となる商標、及び経営ノウハウを用いて同一のイメージをもとに商品販売その他の業務を行う権利を与え、一方フランチャイジーはその見返りとして一定の対価を支払い、事業に必要な資金を投下してフランチャイザーの指導及び援助をもとに事業を行う両者の継続的関係をいう。」

と定義されています。

わかりやすくご説明しますと、親会社が加盟店のオーナーに対し、商標や商品、経営ノウハウ・経営サポートなどを与えるかわりに、オーナーは親会社に対し「ロイヤリティ」と呼ばれる規定の対価を支払うという相互関係によって成り立つビジネスです。

飲食業や小売業、サービス業など様々な業種・業態で見られるビジネスシステムですが、代表的なのがコンビニエンスストアです。大手コンビニチェーンはフランチャイズビジネスの導入によって、全国各地に店舗数を拡大していったのです。

「フランチャイズ契約についての基礎を知ろう」はこちら

名板貸しの定義とは?

商法14条によると

「自己の商号を使用して営業又は事業を行うことを他人に許諾した商人は、当該商人が当該営業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う」

と定められています。

わかりやすくご説明しますと、事業主が自己の名前や会社名を使用して営業・取引することを他人に許可するということを意味します。日本では古くからお馴染みの「暖簾分け(のれんわけ)」をイメージすると良いでしょう。

この名板貸しにおいて、自己の商号を許可する側を名板貸人といい、許可を与えられる側を名義譲受人といいます。上記の商法14条は、名板貸しに伴う責任について述べたもので、「名義譲受人が行なった取引について、名板貸人が責任を負わなければならない」と定めています。

以上に述べたフランチャイズと名板貸の定義を読んでもなんだかしっくりきませんよね。さらに詳しく説明するのであれば、双方の大きな差は「付与される権利」と「責任の範囲」にあります。

フランチャイズと名板貸しの違い

ではその、「付与される権利」と「責任の範囲」に着目しながら、フランチャイズビジネスと名板貸しの違いについて学んでいきましょう。ここをしっかり押さえておくことで、それぞれのメリットやデメリットも浮かび上がってきます。

違い1.付与される権利

先ほども簡単にご説明しましたが、フランチャイズビジネスでは、これから事業を始めようとしている人に対してスムーズに事業展開させていくためのサポートをするために、企業が本部の商標の利用や経営ノウハウの利用を加盟店オーナーに対して許可します。

加盟店の経営を始める際にオーナーは企業の看板をそのまま利用しても構いませんし、別の名前で事業を進めていくことも可能となっています。

一方、名板貸ビジネスでは、新しい事業のオーナーが本部の商号(会社の名前)を借りて営業することができますが、フランチャイズビジネスのように本部からの断続的な指導や経営マニュアルを借りることができないため、オーナー自らが人材育成から経営方針の作成まですべてやらなくてはいけません。

経営経験が十分でない名義譲受人にとっては、リスクが大きいシステムとも言えます。

違い2.責任の範囲

続いて「責任の範囲」の違いについてご説明します。

まずフランチャイズビジネスにおいては、親会社・本部(フランチャイザー)側と加盟店オーナー(フランチャイジー)側は、あくまで独立した事業とみなされるので、どちらかに問題が生じ、損害が発生してしまった場合、それを起こした片方だけにリスクが被ります。

一方、名板貸では文字通り企業の商号(名前)そのものを付与するため、どちらかに問題が生じた場合でも、その損害を看板を貸した側にも負担される仕組みになっています。これは前述の商法14条においてはっきりと明記されています。


違い1.「付与される権利」においては、名義譲受人のリスクが不安視されましたが、違い2.「責任の範囲」においては、名板貸し人にのしかかる責任の大きさがリスクと言えます。

ここからは、その責任やリスクについて、具体的な事例を挙げてご説明してまいります。

フランチャイズビジネスの事例と、名板貸しの事例をチェック

指をさす男性

仮にあなたがフランチャイズビジネスで加盟店「喫茶店A」という事業のオーナーだとします。事業を始めるに至って、まずあなたは「喫茶店A」の企業の本部から、その喫茶店の経営マニュアル、商標などを借りることができ、仮にあなたが未経験者でも断続的な本部からの指導や教育、研修といった万全なバックアップのもと事業に取り組むことができます。

しかし、あなたがオーナーであるその加盟店「喫茶店A」に損害が生じてしまった場合、本部から独立した事業ということになっているのでその損失をあなた自身が負担しなければなりません。

一方、もしあなたがある企業から「名板貸」を受け、「レストランA」という事業を展開して行くとならば、あなたが未経験者であっても本部から提供されるのは「看板」のみなので、顧客を集める点では知名度があるので問題ないと思われますが、実際の経営や教育、人材育成、また飲食店ならば食材の仕入れ等なども全て自分でやらなければいけないので相当苦労するかもしれません。またあなたが経営している店舗で損害が出た場合、看板を貸している本部にも迷惑をかけてしまうというわけです。

よって、経験が少ない方や経営成功の確率を高めたい方は、メリットが大きいフランチャイズビジネスによる起業の方が無難と言えるでしょう。

フランチャイズと名板貸しの違い|まとめ

さて、「フランチャイズ」と「名板貸」の違いについて理解できましたでしょうか。双方を比べてみると明らかにフランチャイズビジネスの方が経営のメリットが多いことが分かりますね。特に今まで事業経営の経験が無い素人の方でもフランチャイズビジネスのほうがしっかりしたサポートを受けることができるので始めやすいと思います。それでも「名板貸」にも挑戦したいという方がいるならば、それについての知識をしっかり得た上、デメリットも考慮しながら事業成功のために努力してみてはいかがでしょうか。

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